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完璧なるパフォーマンス

世界で最もパワフルなツインシリンダーエンジン、スーパークワドロは、ニュースーパーバイクの Ducati1199 パニガーレに完全無欠のパワーを吹き込もうとしています。

史上最高を誇る究極のベンチマーク

スーパークワドロという名称は、ボア・ストローク比を 極端なオーバースクエアに設定したことに由来します。 この画期的なエンジンの最大トルクは13.5kgm、そし て最大出力はツインシリンダー史上最高値の195HPと なります。ライダーのスタイルと走行状況に合わせてパ ワーコントロールを行う「ライディング・モード」も備 えており、操作性にも配慮しています。また、独自のエ ンジン構造により、車両重量の大幅な削減をも実現。さ らに、完璧なマシンパフォーマンスに対するドゥカティ の飽くなき追求が身を結び、主要サービスインターバル は24,000km毎の実施で済むようになりました。

究極のディメンション

ドゥカティとドゥカティ・コルセのエンジニアは、L型 ツインエンジンであるスーパークワドロのパワーを引き 出すため、112mm x 60.8mmという並外れたボア・ス トローク値によって、エンジンの高速回転化と吸排気効 率の向上を現実のものとしました。パワーとライディン グ性能を入念に研究した結果、 スーパークワドロの最大出力は195HP/10,750rpm、最 大トルクは13.5kgm/9,000rpmにまで上昇。クランクシ ャフトのストロークを極端なまでに短くしたことで、ボ アxストローク比はかつてない1.84:1となり、エンジン 回転の飛躍的向上をもたらしました。また、シリンダー ボアの増加に伴い、吸気バルブ径 は43.5mmから46.8mmに、排気バルブ径は34.5mmか ら38.2mmにそれぞれ大径化する事が可能となりました 。

エンジンの基本構造

車両全体のレイアウト、重量配分、強度を可能 な限り完璧に近づけるため、スーパークワドロ エンジンでは構造を一から見直し、シャーシ構 造体のフルストレスメンバーとなる設計が施さ れました。

エンジンの低公害性

Superquadroの設計担当エンジニアにとって 、吸気の充填効率が高まったエンジンのスム ーズな作動と排出ガス対策を両立させる燃料 マッピングを実現することは、困難を極める 仕事でした。

デスモドロミック

ドゥカティ独自のデスモドロミックシステムがこ れほどまでに重要な意味を持つエンジンは、かつ てなかったでしょう。スーパークワドロのように 高速で回転し、しかもバルブ径が大きいエンジン では、通常のスプリング式バルブとロッカーアー ムでカムローブの急激なクロージングプロファイ ルに追従することは不可能です。デスモシステム ならば、バルブを開く同じ要領・精密さで機械的 にバルブを閉じるため、急激なカムプロファイル 、ラジカルなカムタイミング、バルブの大径化、 エンジンの高速化をすべて実現できます。デスモ システムは、今やすべてのドゥカティバイクに採 用されており、その実績は世界選手権を制したド ゥカティ・コルセ製スーパーバイクや、デスモセ ディチMotoGPバイクで証明済みです。

精密なパワー

精密なデスモドロミックシステムで大径バルブを コントロールするに際し、担当エンジニア は、1979年登場のドゥカティ・パンタ以来継続 してきたベルトドライブ方式に代わって、チェー ン・ギアドライブ方式を導入する決断を下しまし た。

新型トランスミッション

エンジニアは、再び、エンジンの強力なパワーを十分に伝達す るため、「白紙の状態」から設計を任されたチャンスを活かし て、6速ギアボックスのメイン・カウンタ-シャフトの中心間 距離を広げてギアの大径化と強化を実現しました。ドゥカティ の最上級モデルであるスーパーバイクの新たな目玉のひとつが 、湿式(ウェット)クラッチです。クラッチのデザイン自体は ムルティストラーダやディアベルのそれ に近いのですが、特徴的なのは「スリッパー」機能。エンジン が駆動力を伝達している際にクラッチプレートの圧着を強める 「プログレッシブ・セルフサーボメカニズム」によって、摩擦 効率が向上し、その一方でクラッチレバーを軽くしてライダー の負担を減らすことができるのです。駆動力が逆転した場合 (エンジンブレーキ時)には、クラッチプレートの圧着力を低 下させてレーシングマシンのような「スリッパークラッチ」機 能を作動させ、急激なシフトダウン時に起こりやすいリアエン ドの挙動の乱れを軽減します。また、通常走行時にも、 スロットルを戻したりシフトダウンする際には、より滑らかなフ ィーリングをライダーに与えます。

諸元

195HP
ボア径112mm
エンジンと車体が一体になったデザイン:スーパークワドロ・エンジンは、
車体の完全なストレスメンバー(構造体)として設計
ライドバイワイヤ・システム
67.5mm楕円スロットルボディ(真円径相当)
各シリンダー毎に2本のインジェクターを装備
レーシング仕様のピストン形状:ダブルリブを施したアンダークラウン、
RR58軽合金
ニカジルメッキを施したアルミニウム製「ウェットライナー」
両方のシリンダーヘッドに装備されたデコンプ機能によってエンジンの
始動性が向上
クランクシャフトは、剛性向上のためにプレーンメタルによって支持
チタン製吸気バルブ
マグネシウム製サンプカバー、ヘッドカバー、クラッチカバー
プラスチック製(テクノポリマー)ギアによる軽量化
(オイルポンプ、ウォーターポンプ)
トロコイド式のオイルポンプとバキュームポンプ
2次空気システム
チェーンギアドライブ駆動タイミングシステム
湿式クラッチ:スリッパー機構とセルフサーボメカニズムを併せ持つ
新設計ギアボックス:軸間距離を増やすことによりギアを大径化し強度を向上